日本のハロウィン
ハロウィンはキリスト教における「諸聖人の日」の前夜祭として10月31日に行われる宗教行事とされるが、
起源をたどると2000年以上前のヨーロッパの文化にまで遡るようだ。
ハロウィンには死んだ人の魂が帰ってくると考えられており、彼らを迎え入れるために骸骨などの仮装をするらしいが、日本ではただの仮装祭りだ。(魂と一緒に来る悪霊を追い払うために怖い衣装で仮装するようだ)
お彼岸やお盆の行事で先祖供養を済ませているから日本のハロウィンはただのお祭りでいいのだろう…
当院の待合室も一応ハロウィン仕様のディスプレイにしている。
考えてみれば日本では、結婚式は教会や神社で行い、葬儀は仏教形式で行うことに違和感がない。
クリスマスは本来キリストの降誕を静かにお祝いする日だが、街中ではプレゼントを準備しオーナメントやイルミネーション装飾でジングルベルが鳴り響く。
ローマに実在したキリスト教聖職者のバレンタインは、ローマの皇帝により2月14日に処刑されたが、日本では愛の告白やプロポーズをするほぼお決まりのイベント日に定着した。
ホワイトデーに至っては商魂逞しい企業のお祭り戦略に他ならない。
日本人は宗教も文化も寛容に受け入れ、新たなスタンダードに仕上げることを得意とする民族なのだろう。
もはや本来の意味など関係ない全国的な行事なのだ。
「ハロウィン」は「無知の知」を改めて自覚すべきひとつのイベントだと思う。