スター・オブ・ライフ⑥
夏の夜空を見てみよう
ヘルメスの奔放な生涯に比べると、アスクレビオスの一生は考えられないほどヘビー! なんとアスクレビオスを身籠っていた母親を、父親のアポロンが殺してしまうのです!!! アポロンは死んだ妻のお腹からアスクレビオスを取り出すと、彼を半人半馬のケンタウロス族である賢者ケイローンに預けました。アスクレビオスはケイローンにの教えを受け、やがて死者をも蘇らせるほどの名医に成長するのですが、死者が減る事で冥土の王ハデスの怒りに触れ、ハデスの苦情を聞き入れた神々の王ゼウスに稲妻で殺されてしまうのです。父親のアポロンはゼウスの息子ですから、アスクレビオスは自分のお祖父さんに殺されてしまった事になるんですね…ヒドイ…????
流石にゼウスも気の毒に思ったのか、アスクレビオスは名医としての功績を認められ、天に上がり星座となりました。それが「へびつかい座」という訳です。ちなみに「へびつかい座」のアスクレビオスが掴んでいるヘビは「へび座」という単独の星座なんですよ。そして「へびつかい座」の下には彼に踏みつけられるような形で「サソリ座」があるのですが、なんとそのサソリが悪さをしないよう、「射手座」になった養父のケイローンが近くから弓矢で狙っているのです。星座になってからも二人は仲良く協力し合っているのでしょうか?
「へびつかい座」は夏の星座なので、ぜひ探してみて下さい!