「色彩のブルース」

独自な世界観を醸し出す、昭和感漂う「色彩のブルース」をご存知だろうか?

EGO-WRAPPIN’(エゴラッピン)というユニットが唄う曲だ。椎名林檎さんや中森明菜さんもカバーしているが、似たようなテイスト感がある。変わった名だが、大阪出身の日本人ユニットである。

少々昔の曲だが、知る人ぞ知る名曲だと思っている。

原曲は#が6個も付いているが、#1個のキーに移調してA-サックスでこの曲を練習している。メロディの前中後にある、どこかに懐かしさを感じる気だるい感じを、サックスのソロフレーズで表現できるようになりたいと思っている。

ブルースは歌が主体のアフリカ系アメリカ人から発生した労働歌が起源とされているため、何となくもの悲しいイメージで魂の叫が反映されているという。絵画でいうと「ムンクの叫び」、小説でいうと芥川の「蜘蛛の糸」のような感じだろうか?(個人の感想)

日本のブルースは本来のアメリカ生まれのブルースとは違うのかもしれないが、音楽理論を無視して、抑圧された環境下・どうにもならない時代の中の魂の叫び、一縷の糸に縋って脱出を図る蜘蛛のようなものがブルースと理解している。

そもそも英語でブルーとは孤独、悲しみを意味する生産現場の労働階級のことをブルーカラーとも言う。「馬車馬のように働く覚悟」と自民党総裁が発言したが、一昔前の昭和のブルー時代背景にはブルースがよく似合う。

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