「入れ歯」と「作り手」
2025年8月28日の朝日新聞の一面に「保険の入れ歯ピンチ」という見出しの記事があった。ほとんどの歯科医院は外注技工で「入れ歯」や「冠」を作製している。
当医院も常駐技工士がいるが、「入れ歯」はほぼ外注である。
その「入れ歯」を作る技工士さんが少なくなっているという内容記事である。
「保険の入れ歯」や「保険の冠」の値段は国が決めている(保険点数で細かく決まっている)。そのため歯科医師や歯科技工士の保険時間労働は薄利多売といって間違いない。
義歯の保険点数はあまりにも低いため、技工士側も技工料を値上げできないのだ。
(それでも材料費・人件費等の事情で技工料金は上がっている)
歯科医師側も保険義歯を作製した場合の金額が保険点数で決まっているため勝手に値上げすることはできない。いい義歯を作るには時間と手間暇がかかるが、保険治療にその価格転嫁は皆無である。
多数歯の入れ歯は作るのは本当に大変なのだ。歯型を採ってすぐに完成となるわけではない。義歯の作製には多くの工程や試適が必要である。個人的には今の保険点数は倍になってもおかしくないと感じる。何故なら時間をかければかけるほど利益率が下がるからである。多くの患者さんは歯型を採ったらすぐに入れ歯ができると思っていらっしゃるがそうではないのをご理解いただきたい。
「入れ歯」の「作り手」の技工士さんは本当に大変なのである。